保安警備員の目的や仕事内容とは?通常の警備との違いも解説

保安警備員の目的や仕事内容とは?通常の警備との違いも解説

警備員には交通警備や施設警備などいくつかの種類がありますが、その中に一つに「保安警備」というものがあります。保安が目的の警備を指し、保安警備員が業務を行っています。具体的にどのような仕事なのか、今回は保安警備員について目的や仕事内容などを紹介します。

保安とは

「保安」とは、身体や財産などの大切なものを危険から守ることを指します。ですので、地震や火災、台風などの天災や不慮の事故から守る防災、不審者や侵入者などの犯罪行為から守る防犯を含みます。ただし、それぞれ厳密には目的が異なります。

保安警備の服装は私服と制服のどちらもパターンもあり、警備会社や警備対象の施設によって決められています。制服で行う場合は不審者も警戒するため、犯罪を抑止する効果を期待できます。私服の場合、見た目は一般人と同じですので犯罪抑止力はありませんが、万引き常習犯など非常に警戒心の強い犯罪者に対しては油断させるという効果を見込めるので、有効な手段といえます。

保安警備員の仕事内容

保安警備員の仕事内容は、大きく分けて2種類あります。ひとつは商業施設での保安業務です。ショッピングモールや大型家電量販店、書店などの店舗では日常的に万引きや置き引きなどの被害が発生しています。たとえ数百円の万引きでもお店側にとっては大きな損害ですし、万引きが続くと売上にも影響を及ぼし、最終的に閉店せざるを得ないケースも出てきます。

置き引きも、貴重品など持ち物全てを奪われてしまいます。置き引きが発生するような場所にはもう行きたくない、という心理が働き、本人だけでなく施設側にも非常に迷惑がかかります。そうした事態にならないように、店内の巡回や監視カメラによるモニターチェックを行うことで異常がないかを確認し、未然に防ぐのが仕事です。

もう一つは空港での保安業務です。飛行機に乗る際には必ず荷物をチェックされますよね。ナイフや銃などの武器や、ガソリンなどの危険物の持ち込みを防ぐことで、ハイジャックや飛行中の事故を防止します。

このチェックを空港保安警備業務として警備員が行っています。チェックには金属探知機やX線検査装置を使用して、目視では発見が難しいものでも見落とすことがないようにしているのです。空港所定の荷物検査場に常駐し、機械を操作することで危険物の有無を確認しますので、機械を扱うための専門的な知識が必要となります。

保安警備と通常の警備との違い

保安警備は、施設内を巡回することによって万引きなどを防ぎますが、施設警備も同様に施設内の巡回業務があります。どちらも同じ業務では?と思ってしまいますが、厳密には異なります。先述の通り、保安は人や財産などを危険から守ることが目的ですが、通常の警備は、危険を想定して先回りするようなイメージで守ることを目的としているのです。

つまり、保安における守るというのは、安全を保つことですので、施設内巡回に関しても、異常の有無という観点でチェックしています。一方、通常の警備では危険を想定して守るので、不審人物などがいないかを見て回り、異常が発生する前に抑止をするのです。

ただし、実際に警備する場合には、保安や防災などの言葉で区別するケースは多くなく、広く定義されています。

「空港保安警備業務検定」を持っていると有利

保安警備員の業務の一つである空港での保安業務の場合、「空港保安警備業務検定」という国家資格があります。とはいえ、弁護士や医師などのように資格がないと業務に従事できないというわけではなく、あくまでも任意で取得するタイプの資格となります。

同検定には1級と2級があり、講習や検定で得られる2級取得後に1級の受講資格を得られます。空港などX線透視装置が設置されている施設では、法令により空港保安警備業務検定の取得者を最低1人は配置しなければならないと決められています。ですので、資格を有していることで手当面などでも有利に働く可能性が高いでしょう。

まとめ

保安警備員によって、万引きや置き引きなどの悪質な犯罪被害が最小限に抑えられているのは事実です。保安警備員がいないと、店舗スタッフは接客業務に加え、が自衛のための目配りも必要で、大変な困難を伴います。

「桃源警備」ではプロフェッショナルとしてお客様の安心と安全をまもるため、保安施設警備を行っています。お客様に安心をもたらすことができる仕事に興味がおありでしたら、ぜひ一度お問い合わせください。