寒い日でも安心安全を守る警備員!屋外での業務における寒さ対策

寒い日でも安心安全を守る警備員!屋外での業務における寒さ対策

警備員は、大勢の方が利用する施設や、イベント会場とその周辺、貴重品の輸送や重要人物の護送など、事故や事件が起こりそうな場所や場面で、危険を予防するための業務を行います。勤務場所は、必ずしも屋内や車内とは限りません。イベント会場での交通警備や、遊園地やテーマパークといった屋外施設での仕事も多数あります。そのような業務の際に、どのような防寒対策を行っているのでしょうか。

警備員の服装

業務にあたる際、警備員は警備会社によって指定された制服を着用します。制服は「警備業法」に則ったものを各警備会社が用意します。警備員の制服は、警察官や海上保安官の制服と酷似しているものは使用できません。

基本的には、標章(ワッペン)を胸と上腕部に付けたジャケットにズボン、会社が定めた色のシャツにネクタイ、肩にはモールをつけるというのが一般的です。現場の特性によって、制帽またはヘルメットを頭部に着用します。靴は黒い革靴か安全靴を着用します。危険防止のため、紐がついたものは避けるようにします。

各警備会社が定めた制服の色や形式は、業務を行う都道府県の公安委員会に届けなければなりません。そのため、業務中に制服を着用する際には、暑さや寒さの対策のためにボタンを下の方まで外したり、腕まくりをしたり、防寒用に私物のマフラーや手袋を着用したりすることはできません。

それでは、夏の暑い時期や冬の寒い時期には、どのような対策によって、暑さや寒さから身を守っているのでしょうか。

各警備会社では、季節による気候の変動に合わせて着用できるように、夏用と冬用の制服を用意しています。しかし、制服を変えるだけでは暑さや寒さの対策として十分とはいえないのが実情です。そこで、さらなる対策が必要となってきます。

実際の警備員がどのように対策しているのか、この記事では、寒さ対策について具体的にお伝えしましょう。

警備員の寒さ対策

冬期間の屋外での警備業務には、寒さがつきものです。仕事とはいえ、長時間寒い屋外で過ごすのは、つらいだけでなく、風邪をひくなど体調不良の原因にもなります。そこで、寒い時期の警備業務では、防寒対策も重要といえます。

防寒ジャケットを制服の上に着用

寒い時期や寒い場所での警備業務を行う警備会社では、冬の制服として、防寒ジャケットを備えています。この防寒ジャケットは、制服として着用するため、胸と上腕に標章がついています。また、肩にはモールをつけたときに使うモール留めがあったり、無線機を持つのに便利な仕様になっていたりします。

防寒ジャケットは通常の制服を着てから一番上に着用します。防寒ジャケットを着るからといって、中は私服のままということはありません。

また、同素材の防寒ズボンもあり、制服のズボンの上から着用して寒さから脚を守れます。

防寒ジャケットや防寒ズボンは、警備員会社向けに市販されているものを使っているケースが多いのですが、動きやすいゆったりしたつくりや素材になっているため、特に寒い日や厳寒の地域の防寒対策用としては、必ずしも十分とはいえません。

厳寒地域で業務にあたる警備員の寒さ対策

警備員の制服は、公安委員会に届け出られているため、防寒用の小物を上から身に付けることはできません。しかし、着用しているのが外から見て分からないように、ジャケットの中に身に付けることはできます。

そこで、特に寒い地域の警備員は、防寒ジャケットを着る際に、通常の制服の上に私服のジャケットやジャンパーを重ね着してから、一番上に防寒ジャケットを着るという裏技を使っています。防寒ズボンをはく際にも、制服のズボンの上に自分のズボンを重ね履きして、一番上に制服の防寒ズボンをはきます。

ジャケットの重ね着では動きにくくなることもあるので、動きの多い現場では、厚手の下着を重ね着し、ワイシャツの上にセーターを着てから制服のジャケットを着て、その上に防寒ジャケットを着るという方法もあります。

また、手袋も制服として定められたものを着用しますが、特に寒い日は、自分の手袋をはめた上に制服の手袋を重ねてはめるという方法もあります。

足元の防寒は、厚手の靴下を履いたり、靴下を重ね着したりして対応します。警備員個人の判断で悪天候に合わせて指定以外の靴を履くことはできませんが、業務環境によっては、防寒用のブーツや長靴の着用が認められているケースもあります。

また、寒い現場では使い捨てカイロも必需品です。個人で用意しておけば安心ですが、会社側の配慮によって支給してくれる警備会社もあります。

警備員の業務環境は、天候によって左右されやすい場合が多いのですが、どのような状況の中でも健康管理に留意することで、適切に業務にあたれます。警備員は業務にあたる日の天候状況をあらかじめ確認した上で、その日の防寒対策用の服装を考えるといった事前の準備も大切にしています。

まとめ

屋外で行われることも多い警備業務は、天候状況によって、さまざまに環境が変わる中で行われます。しかし悪天候だからといって、業務に支障が出ることは許されません。そのため警備員は、暑さや寒さにも対応しながら適切に業務ができるように対策を考え、実践しています。冬の寒い時期はもちろん、悪天候時の屋外でも自信と責任をもって業務にあたる「桃源警備」をよろしくお願いします。