警備員の心得として大切な「基本的人権の尊重」について解説

警備員の心得として大切な「基本的人権の尊重」について解説

警備員として働くためには、警備員心得と呼ばれるものを正しく学ばなければなりません。そこではさまざまな内容がありますが、そのひとつとして「基本的人権の尊重」があります。それでは、警備員が知っておくべき基本的人権の尊重とは何なのでしょうか。この記事では過去に起きた例や、警備員としての経験の積み方を合わせて解説します。

警備と基本的人権

基本的人権とは

基本的人権とは、憲法によって定められている人権の基盤となる権利のことです。すべての国民が、人種や身分や社会的関係などによって差別されないことを明記しています。この憲法では、どのような人であっても差別をしてはいけない「平等権」、どのような人であっても自由に考えて行動できる「自由権」、生きる権利・教育を受ける権利・働く権利を守る「社会権」、政治に関連した「参政権」「請求権」といった5つの原則からなります。日本では「国民主権」「平和主義」と並び、三大原理として掲げられています。

警備員心得

警備員として働くときには、警備業の法律や関連した知識・技術を学ぶための研修を受けておく必要があります。これは法定で定められているため、どのような警備員であっても必ず学んでいるものになります。そして、警備員の研修においては「警備員心得」というものを学ぶことになります。ここでは、信頼される警備とは何か、礼節や法令を何故守らなければならないのか、責任ある行動とは何か、といった警備員がもつべき基本的な心の持ち方を習得します。

基本的人権の尊重

警備員心得において、「基本的人権の尊重」がひとつとして位置付けられています。ここでは警備業務を行うにあたって、憲法に保障されている基本的人権を尊重したうえで、どのような人に対しても人権や名誉を傷つけることが無いように心掛けるように学びます。警備とは人や物を守る仕事であるため、基本的人権の尊重が抜けてしまうとトラブルに発展することもあります。必ず頭に置いておくようにしましょう。

人権侵害が生じた過去の例

今では警備業法が定められ、全ての警備員に心得を含む正しい教育が行われるようになりました。そのため、基本的人権を傷付けるような警備が起こることはほとんどありません。しかし、まだ警備業法が定められる以前には、さまざまな問題が生じていました。1970年頃には警備業者が物理的暴力をおこなっていたという歴史がありました。

不審者に対する警備員の対応

警備員は不審者や犯罪者に遭遇することが少なくありません。しかし、警備員は警察ではないために逮捕する権限がないため、そのような者を見つけたとしても警察に連絡して到着するまで待っておかなければなりません。そこで、そのような者が自傷・攻撃・逃亡といった行動をすることがあり、そのときの警備員の対応によっては違法行為となってしまうこともあります。

基本的人権を尊重するためには知識と場数が重要

通常の警備業務を行っているときには、警備員として基本的人権を守ることは何ら問題なく行えるでしょう。しかし、前述したように現場では予期せぬトラブルが生じるため、そこで基本的人権の問題に当たることがあります。そのため、警備員はどのような状況であっても正しい知識を適用できるように、しっかりと法律や心得を学んでおくこと、そして現場で実際に多くの場数を踏むことが大切になります。また、経験あるベテラン警備員から過去に起こったトラブルを聞き、自分ではどのような対応をするかといったシミュレーションをすることも大切でしょう。

まとめ

この記事では、警備員と基本的人権の尊重の関係について解説しました。基本的人権の尊重は警備員の心得にも挙げられている大切な内容です。知識として持っておくだけでなく、さまざまな実例を聞き、さらには経験し、どのような状況であっても破らないように心掛けるようにしましょう。

東京都で警備業を行う「桃源警備」では、警備員に対する教育を熱心に行っています。そのため、安心して現場で働けるようにしっかりとサポートしています。警備員として働くことをお考えであれば、ぜひとも一度HPをチェックしてみてください。